大原では中学3年生が、卒業前に必ずしなければならないこと。
それが大原提言です。
自分でテーマを決め、調査をする。
今日は、その研究発表会の日でした。
里の駅大原では、大原の農作物が被害を受けている野生動物について調査した山本くんのアンケートに協力させて頂き、その報告もあるということで参加してきました。
ひとりひとりが、テーマと調査結果それから自分の考えを入れた結論を発表していきます。
焼死や高齢化、過疎化、農業の衰退、などなど
わたしたち大人が今考えている大原の課題を、
中学生も課題として捉え解決策を提言していることに驚きました。
でも、考えてみれば、中学生でもわかるようなことが大原の課題となっているのです。
中学生の具体的な解決策の提言に対して、
私たち大人がどれほどまでに具体的かつ有効な対策を考え実行できているでしょうか。
もしかしたら、彼らの提言のほうが有効かもしれない。
たとえば、野生動物の被害について調査した山本くんの答えは、
山を守ろうというものでした。
杉や桧と言った人口植林を、
広葉樹に戻していってはどうかという提案でした。
時間はかかるかもしれないけど、やまに動物の食べ物がない限り、
動物たちとの共存はできないという考えです。
さらには、人間が勝手に荒した山を元通りにすべきだという内容でした。
人間も、動物の一部です。
野生動物と同じように、山からの恩恵を得ているのです。
だから、山を守りましょう。元通りにしませんか、というのでした。
これに対して、いま大原が野生動物の対策に行っているのは、
山じゅうにあみを張り巡らすこと。
住民総出で編みはりをしています。
たしかに、一時的には動物の被害を免れるかもしれません。
今ある野菜を食べられないためには必要な対処法でしょう。
でも、いつまでもそれだけでは、何の解決にもならない。
同時並行で、山を動物たちと共存できる山にかえていかなければならないのでは。
山本くんの発表を聞いて、
そう感じました。
他にも、たくさんすばらしい発表がありました。
中学3年生、すごいです。
彼らが主役となって、大原をもっともっとよい大原にしていける。
そんな気がしました。